私は中庭に噴水のある
大きな宮殿に家族と住んでいました。
するとアメリカの刑務所から脱獄した男が
私たちの宮殿に来たのです。
兄さんが用意したキャンピングカーがガレージに停めてあったので、
私たちはそれに乗って逃げようと
ガレージに向かって走りました。
宮殿の中にいた脱獄犯の男が
そんな私たちに気付き、
追いかけてきました。
私は急いでキャンピングカーのドアを開けると、
運転席にも助手席にも知らないおじさんとおばさんが座っているし、
後部座席には女の子4人と大量の荷物が乗せてあって、
私たちが乗れないのです!
兄さんはおじさんとおばさんを急いで降ろして運転席へ乗り込み、
姉さんは助手席に乗りました。
私は後部座席に並んで座っていた
4人の女の子たちのひざに寝そべって
なんとか乗り込み、
そしてキャンピングカーは無事に発車しました。
窓から外を見ると、
そこは何故か宮殿ではなくキャナルシティになっていて、
そして脱獄犯が泣きながら追いかけてきました。
なんだか急に男が可哀想に思えてきました。
私たちはもしかしたら
脱獄犯の家族で、
男はただ私たちと一緒に居たかっただけかもしれない。
無性に胸がしめつけられる想いになって、
運転席の兄さんに問いかけようとすると
兄さんは運転をしながらゲームをしていました。
何という兄さん。
しかもスマホゲームではなく、
テレビゲームのコントローラーを持っているのです。
この兄さんこそ
刑務所行きでしょう。