物心ついたときには「えらいね」とか「大人びているね」というのは私にとって最上級の誉め言葉だった。今では打って変わって、その言葉たちが私の喉に絡みついて締め付けてくる。
大人になるとその言葉は、「隙が無いね」「もっと私に、僕に、俺に、甘えてほしいのに」という言葉に形を変えて私を困らせた。言われている意味が本当にわからなかった。私は貴方たちに充分甘えているつもりなのに。
そういえば昔マゾを泣かせてしまったときにもそんなことを言われたのを思い出した。
私が「ごめんね」と声を掛けると、「情けをかけてほしいわけじゃない」とか、「自分を頼ってほしいのに、対等に話してほしいのに、むぎさんはちっとも僕を信頼してくれてないんだって思っちゃう」とかそういう話だったと思う(間違えてたらごめん)。
そして今日は別の人を泣かせてしまった。十数年以上の付き合いの親友に、「むぎは何故、少し自分が我儘に自分勝手になっただけで、私達から信頼を失うと思っているの。なんでそんなに信用してくれないの。私たちを馬鹿にしているのか」と泣きながら訴えられた。
そこまで見せられてようやく、「人に甘えない」というのはいけないことなのかもしれないと危機感を覚えた。
私はよく優しくいなきゃとか、人を傷つけてはいけないと思うあまり、相手を宥めるように接してしまう。子どもの頃に危機管理能力として身に付けた変な癖がずっと抜けていない気がする。
そんな私が今日の出来事でやっと、なんかもっと周りの存在に甘えてみてもいいのかもしれないと自分を見直すことができた。
みなさんは周りの人に上手に甘えられていますか。
私は甘やかす側は得意だし好きでいるのですが、甘えるほうはずっと未熟なままです。
唯一意識して男性に甘えている瞬間というのは、プレイ中に私の好きなだけ貴方の身体を使う時間だけかもしれません。
どうか不器用な私のようになる前に、きちんと甘える練習をしに来てくださいね。そしてプレイで会えた時ぐらいは、私の好きだけ貴方の身体を使わせて。