いつもと変わらない朝ごはん。
実家の冷蔵庫にある
お漬物数品を
「捨ててしまうには、もったいないと思う量だから」
と、クール便で送ってもらった。
その中の
たくあんを食べきった。
下の子が
「おじいちゃんの分身のひとつが消えたねぇ」と言うので
「ちょ、おま。朝から深い話しをするねぇ」と、私が泣きそうになったら
「あ……でも、ほら。母ちゃん。たくあんは、僕の血(骨)となり肉となるから」と、励ましてくれた。
勝新だ。
勝新がいる。
しかも、目の前に。
勝新の兄貴の若山富三郎が亡くなり、火葬場で兄貴の骨を食べた時に言ったセリフだ。
生きていると色んなことが起こるが
子育ては、本当に面白い。
この子が言った言葉にたどり着くまで
この子もわたしも大変だった。
やっと、ここ数年。
子育てが楽しいと思える。
私とは別人格を
見返りを求めず
育てる醍醐味。
我が子ながら
言葉にやられてしまう
母ちゃんなのでした。
股。