みく(出会い系 人妻ネットワーク 五反田~品川編)の写メ日記

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みく

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削れた表情(創作話です)
2024年7月6日(土) 11:08 by みく

私は寝ぼけながら、スマホの時計を見た。

朝の3時だった。

7時に目覚ましをかけている。それまでもう一度眠りにつかないと日中に眠たくなってしまうだろう。

そうわかっていても私はついスマホでSNSを開いてしまう。

何もできなかった昨日の自分を取り戻すみたいに有益そうでなんの身にもならない情報を眺めた。

カーテンの隙間から朝日が差し込み始めていた。

朝は嫌いだ。

一日が始まるのは苦痛だ。

働いていない私は、また起きると決めた時間に眠くなり始め、だるくて仕方ない寝たきりで何もできない一日を過ごすことになるだろう。

私はどうにかしてそれを回避したい。

だから毎朝自分に問いかける。

「私、何かしたいことある?」

私はただただ眠りたいと思う。

食事は簡単に食べられるパンを食べて、そしてまた眠りたい。

私は目を瞑ってどこか遠くに行くのを想像をする。遠くのホテルのピシッと整った真っ白なシーツにダイブして、永遠に眠りたい。

私は、布団の脇にスマホの充電コードが落ちているのに気づいた。

充電コードの両端にはプラスチックのうさぎのキャラクターが一つづつ付いている。これはコードがたわまないようにするためのアイテムだ。雑貨屋さんで見付けて、迷ったけど購入したお気に入りのうさぎ。

一方の端のうさぎの顔が削れていることに気づいた。

半分以上削れて、表情もわからない。

このうさぎはどんな表情をしていただろう。可愛いと思って買ったのに思い出せなかった。

働いている人は今頃電車に乗って通勤している時間だ。

私はまだ起き上がれない。

「起きなきゃ」「起きてあれとあれとあれとあれとあれをやらなくちゃ」

自分を鼓舞するが、布団に体がへばりついているかのように動けない。

無気力になるときは朝に散歩をすると気分が晴れると聞いたのを思い出すがとてもじゃないけど散歩なんか行ける状態ではない。

私は充電コードについた顔が削れているうさぎの反対端についているうさぎを見た。

こちらも削れてはいるもののかろうじて表情はわかった。

うさぎはにっこりと笑っていた。

笑ったうさぎだったんだ。

多分、削れたうさぎも笑っていたんだと思う。

私は削れたうさぎの笑った顔を思い出そうとした。でも頭に靄がかかったように思い出せなかった。かなり昔からうさぎは表情がなかった気がした。

私は襲ってくる強い眠気に抵抗しようとしたが耐えられず眉をひそめて目を閉じた。

思い出せない笑ったうさぎの表情がずっと遠くに離れていくように感じた。


7月の出勤予定

7/21(日)10:00〜20:00


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