箸にも棒にも掛からない
そう言われた思春期
自分でも、なんとなく思っていた
ぽつんとたたずみ、終始1人
誰かに聞かれた答えに
「なんか違うんだよねー」
と離れてゆく人、人、人
路傍のうす汚れた猫だけが擦り寄り、
外で飼われた犬だけが匂いを嗅ぐ
共働きの両親はどこを見ていたのか
仕事か将来か日々の暮らしか
その眼差しは私をすり抜けて
遥か遠くをみていた
誰もが自分を透明な何かのように捉えて
視野にも入れない
はたして自分は生きているのか
死んでいるのかすら分からないまま
夢うつつを彷徨う幽鬼のようだと思った
あの時、私は青空の果てを見た
ビルの屋上で寝転がり
目の前の広大な青空の移りゆく様を
川辺のきらめきを何時間も眺め
日が暮れるまでいた
その素晴らしいまでの、圧倒された美しさ
慈雨のように染み込む優しさ
目が見える事の感謝を
心臓を握られるような衝撃を
生きる事の奇跡を感じた
当たり前なものなど何一つとしてなく
自由とはこんなにも寂しく、
美しい
アイデンティティなどない、
存在する意義もない
冷徹とした、ただの「生」を見た
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