灰色の雲が覆い、
時折りみぞれ混じりの雨が降る
駅のホームからは誰かの怒鳴り声
誰もが1月終わりの気怠げな表情で
下を向いてスマホを眺めてる
電車の車窓を見る人はない
車内は音のない動画やアナウンスが
何度も繰り返し流され、
詰め込まれた人の上を生暖かい風が撫でる
ドアにもたれて窓を眺めた
無機質で雑然としたビル群が流れていく
ふいにグネグネと長い黒雲が
神社仏閣で見るような龍神に見えて
ああ泣いているのだと思った
誰も龍神が泣いてる事に気づかない
あんなに美しい姿で空を泳いで
いななきながら雨を降らせているのに
自然の美というものは
存外そんなものかもしれない
雲の形は常に変わり続け、
流れゆく一瞬の美であるのに
気づいた人しか見ることが出来ない
なんて贅沢で勿体無いのだろう
もしかすると龍神は辰となり自分の子と
北の湖に向かっているのかもしれない
明日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
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