みなさまこんにちは、宮司ゆうりです
お休みをいかがおすごしでしょうか?
今日は、昨年友人と泊まった素敵なお宿について、お話して参りたいと思います。
こちら伊豆の「三養荘」さんに滞在して参りました。
巨匠村野藤吾の手掛けた建築をめぐるのは、私のちょっとした楽しみの一つなのですが、こちらの建築は初めて訪れました。
旧三菱財閥の創始者、岩崎弥太郎の長男の別邸として建てられたこの建築。約3,000坪もの広大な敷地は、隅々まで手入れの行き届いた、美しい庭がひろがっておりました。
何と言っても、巨匠村野藤吾晩年の作品ということで、その建築的意匠の美しさと技巧が随所に光ります。(なんとこの時95歳)
灯取りの様な欄間の装飾もさりげなく愛らしく
塗り壁から一部だけ竹材を表しにしたこの仕上げもため息がでます
そして何といっても、この地形を活かした
庭園。
建物内部の回廊は、借景の水路に這う様にして動線が作られており、室内にいながら庭をめぐるような特別な体験が生まれていました。
この庭は、小川治兵衛が作庭しており
巨匠村野藤吾と協働した事によって
建築と庭園の融合があってこその三養荘であると感じました。
今年の大河ドラマは、源氏物語の作者紫式部がテーマなのですが
お宿の客室もなんと、一部屋一部屋が源氏物語にまつわる部屋名がついて居るのですよ。
私は平安時代がとても好きで、何千年も前から人々の暮らしのなかに歌や文学があり、そうした創作によって心を通わせていたことがあったと思うと、何だかとても勇気づけられるのです。
帰宅してからも、あの夢のような時間を思い出すために、なんと三養荘の設計図集をオークションサイトで競り落としてしまいました笑
竣工当時の写真や、コンセプトを知ることができ益々大好きな場所になりました。
いつか他のお部屋にも泊まってみたいものです
貴方の思い出の宿のお話もいつかお聞かせ下さいね。
宮司(みやじ)ゆうり