最近、コマーシャルや広告はどぎついものが多いですね。
とにかくショッキングなものを流したり、主張が激しすぎたり。昔のテレビコマーシャルのようにホンワカのんびりする広告と、自己主張広告のバランスが崩れているように感じます。
巷に溢れる「自分らしく」「自分らしい」という一見やさしい文言も「我が、我が、我が」「我が身が一番かわいい」と、そんなに自己主張したいのかしら?と穿った見方をしてしまいます。
愚痴になってしまいましたね。
ほんわか広告の代表といえば、ハウスのシチューでしょうか。
お母さんが作ってくれたシチューを子どもたちが美味しく食べている絵が基本だと思いますが、それにますむらひろしやたむらしげる作品のアニメーションを起用し、ファンタジックでやさしいイメージのCMが昔は多数ありました。
ますむらひろし作品は、ファンタジックで不思議、時にヒトが太刀打ちできない恐ろしい世界(自然環境)を描いた初期が一番好きですが、その主人公であるネコのヒデヨシと子役の子供たちとが仲良く雪だるまを作っていたり、なんの説明もなくとも、原作を知らなくてもほのぼのするCMでした。
アタゴオルのイラストレーションはハウスだけでなく、セキスイやいろいろな広告に使われていたのを覚えています。
私も初めて見たのはセキスイの広告でした。
あと、80年代のレナウンの広告で土星の紳士が出てくるCMを覚えている方は多いと思います。
稲垣足穂や「月世界旅行」のようなイメージを想起させる、芸術的で素敵なコマーシャルでした。
もう少しこういったホッとする、ほのぼのする広告が増えてくれることを願ってやみません。