ついこの間のこと
駅のベンチにまだ若い男性が明らかに酔っ払ったまま横たわっていた
その足元には財布、携帯電話、ニット帽が転がっている
あの様子では気付いていない
しばらく目で追いながらも
一向に起きる気配が無いので
思わず近寄り声をかけた
「あのぉ、すいません、お財布や携帯が落ちてますよ」
全く微動だにしない
ちょっと肩の辺りに触れて揺り動かしてみた
うーん、うーん、と小さくうなってはまた、グー
ダメだ、こりゃと思っていた矢先
側に一人のサラリーマンが近づいて来て
「余計なことはしない方がいいよ。親切心からしてあげても、こいつにはなんにも通じないよ。やめときな」
そう言われ、はいそうですか、
ともなかなか思えない私
そこでその若者の耳にイヤホンを発見
さっそくそのイヤホンを抜き取り耳元に大声で「あのね、足元に携帯電話と財布と帽子が落ちてるよ、誰かが持ってっちゃうよ、チャンとしてっ!」
最後はまるでお母さん(-。-;
するとさすがに聞こえたのか
ムックリ起き上がって
足元を見て手を伸ばしていた
それを見届けてひと安心
・・でも・・あの後電車に乗りながら・・ふと・・あれってもしや・・今流行りの・・YOU TUBFR?・・どこかで仲間が・・撮影していて・・お財布などを・・盗むところを・・・
やだやだ・・あれこれ疑心暗鬼
確かに親切もほどほどにっ、てね
でもきっと・・あなたなら・・
同じことをしていたはずよ・・
私には・・あなたの・・心の・・優しさが・・良く分かるから・・
だから・・あなたが・・(//∇//)