こんばんは
佐野ミラです
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1つ前の日記で、「もし西野さんのような生徒がいたらどうするか」と書きました。
私はあまり生徒に深入りしないタイプの教員なので、無視します。
生徒に深入りして良いことは何もないので。
授業中に騒いだり妨害行為をするのであれば、どんなにテストの出来が良くても成績表を1にします。
上の先生方や保護者に何を言われても、「彼/彼女が授業を妨害するので。他の生徒たちに迷惑が掛かっています。これは妥当な判断だと思いますが。」と言い返します。
一度だけヤンチャな生徒に胸ぐらを掴まれて殴られたことがあります。
チョークが吹っ飛んで。床に落ちて。割れて。
自分がやられたわけじゃないのに泣き叫ぶ生徒。教員室に助けを求めに行く生徒。盛り上がる生徒。拍手する生徒。
しばらくしてワラワラと男性の先生や女性の先生が来ました。野次馬の教師もいた。
胸ぐらを掴まれようが、顔を殴られようが、痛くなかった。
でも私の胸ぐらを掴む生徒の手はずっと震えていた。
最初から震えていた。
「心に何か抱えている。副担任なのに気付かなかった私のミス。」そう思った。
「これで満足？」と生徒に一言告げると、生徒の顔色がみるみる悪くなっていったのを今でも覚えています。
生徒はとりあえず教員室へ。
その後私は授業を続けました。
「佐野先生…保健室に…。」ととある男性教員に言われました。野次馬丸出しのニヤニヤした顔で。
「授業を再開します。席に着きなさい。」
野次馬教師は完全無視。
顔は後で冷やせば良い。そう思って、教室には変な空気が流れていたけれど授業を再開しました。
放課後、その生徒と話をしました。
「"他人を傷付けてはいけない。"って小学校で習わなかった？」とイヤな言い方をしてしまった。
暴力だけは何があっても駄目。
それだけ分かってもらえれば充分。
でも私は生徒に暴力を振るわせてしまった、最低の教師。
最終的にその生徒はちゃんと卒業して大学へ進学しました。
今でも時たまLINEが来ます。
「○○した！」とか「髪切って染めた！」とか。
最後に会ったとき、「あのさ、昔殴ってごめん。……ごめんなさい。」と謝られました。
「謝る必要はない。あの時あの行動がアナタの全てを物語っていた。気付かなかった私の方が悪い。」と返したけど、正解だったのかな。
「教育に正解なんてない。」
これは私の師匠兼元直属の上司の言葉で、私もその通りだと思っています。
先生から見てあの時の私は正解だったのでしょうか。
先生とは当時席が隣でしたが、「お前は相変わらず下手クソだな。くくくっ。」と笑われたのを覚えています。
新任の時に色々あったのに常勤から専任に昇進して、数年後先生を失って、教員2年目以降一切笑わない冷たい今の【佐野先生】が出来上がってしまったけど、これで良いんだと思います。
なぜなら
教育に正解なんてない。
から。
"新任の時の色々"と今回の生徒は別の話。
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佐野ミラ