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本当は怖い!日本のしきたり
2024年8月14日(水) 12:57 by さよ

『一つ年上の女房は金のわらじを履いてでも探せ』?


「金のわらじ」を「きんのわらじ」と読む人もいるが、正しくは「かねのわらじ」である。
金は「黄金=ゴールド」ではなく「鉄=アイアン」を指している。


なぜ鉄なのかといえば、「この人こそ理想」という、一つ年上の女性にめぐりあうまでには、あちこち歩きまわることが必要で、そのためには丈夫な履物でなければならないから。
また、重たいわらじを履いてでも探し求める価値があるという意味合いもあるだろう。


ては、どうして一つ年上の女性なのか。


実は「一つ」というのは、のちにそうなったもので、最初は「年上の女房」といわれていた。
年上の女房であれば、年下の亭主を思いやることができ、周囲への気配りも欠かさないだろう。
いってみれば「大人の女性」である。
また幼な妻とは違って家事全般もこなせるだろうから、家庭のことは女房にまかせて、亭主は仕事に没頭できるという、いいことずくめと考えられたのである。


もちろん、女性にとってもメリットはある。
一般的に男性よりも女性のほうが長生きで、年上の亭主に先立たれた女房は、それだけ未亡人としての生活が長くなる。
年下の亭主であれば、一人で過ごす時間が短くてすむというわけだ。


もっとも、「亭主、元気で留守がいい」とか、「結婚はしても、自分の時間を大切にしたいから、そんなわがままをきいてくれる大人の男性がいい」と考えている女性であれば、「年上の亭主を金のわらじを履いてでも探す」のがいいのかもしれない。

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