~もとは幸福のことではなかった~
「幸せ」の語源は「為合わす」という言葉。
これは、何かとめぐりあわせるとか、なりゆき、結末などという意味で、もとはよい意味も悪い意味もなかった。
単にめぐりあわせのことをいったのだ。
したがって、昔は「よきしあわせ」とか「悪しきしあわせ」というように、区別して表現していた。
しかし時代を経るにつれて、悪い意味のしあわせでは使われなくなり、よいしあわせの意味だけが残った。
そして、やがて「幸せ」と書くようになったのだ。
ちなみに、古い小説や洋画の字幕などでは「仕合わせ」という表記を見かけることがあるが、これは、ただの当て字である。