~歌舞伎と深い関係あり~
「なあなあ」は、厳しく追及しないで事を処理するとか、妥協して安易にすませるといった意味で使われる言葉。
もともとは歌舞伎のセリフに由来する言葉だ。
歌舞伎には、役者が「なあ」と呼びかけたあと、何もいわないで、顔の表情だけで相手に気持ちを伝えるという場面がある。
片方が「なあ」と呼びかけると、相手も「なあ」といって、表情だけで返事を返す。
そうやって、互いの無言の気持ちをおもんぱかるという演出法であり、そこから「言葉に出さないですませる」「はっきりさせないですませる」という意味が生じるようになった。