あるフランス人探検家が
アフリカ・コンゴ川流域を
探索した時のレポートのようだ。
ページを捲ってびっくりした。
そこに写っている
モノクロの写真
それは刑事が見せた写真と
全く同じだった。
写真にはジャングルの中に
建てられた祭壇が写っていた。
その台座の上に載っている偶像
それは正しく
シリキ・ウテゥンドゥ。
「この写真に写っている偶像はね」
アフリカ研究所のトウドウさんは
様々な文献を広げて
私に説明してくれた。
「ムテゥンドゥーという
コンゴ流域でも
最も恐ろしいと言われている
部族の守り神なんだよ。」
とトウドウさんは言った。
「どうしてこんなに
金属片や釘が
打ち付けてあるんですか?
なんだか残酷な感じがします。」
と私が聞くと
部族の魔術師が
魔力を引き出すために
打ち付けたんじゃないかと
言われていると答えた。
魔力。。。
やはりこの偶像には
不思議な力があるのだろうか。