貴方が革靴を新調されたなら
その艶やかな輝き
きっと初めて触れるものには
無慈悲に冷たく、硬く、
そして重いんだろうな、と。
新品の革靴が最初に触れるのが、
地面でも床でもなく、
私の頭や身体だったら…
それ以上の幸せなんてきっと存在しません。
頭でも胸でも背中でも、どこでもいい。
ただその革靴の重みを、
この身体で全て受け止められるなら、
もう何もいらない
床に這いつくばる私の上に、
その革靴が遠慮もなく押しつけられる瞬間を
想像するだけで、
心が震えるんです。
傷つけられる痛みさえも、
私という存在を
確かに
刻み込んでくれるような気がするんです。
靴底が肌を抉る感覚が、
まるでお相手様からの印のように刻まれる。
その跡が消えないうちにまた踏まれたい
もっと強く
もっと深く
私という存在を押しつぶして欲しい。
私がただの足元の一部に
成り果てても構わないし
むしろその方が、
私にはふさわしいのかもしれないと
思えてしまいます