美術館や博物館が好きでよく足を運ぶのですが、ほんの少し残念に思うことがありました
のっぺりとした壁に掛けられた絵画や彫刻も本来はこんな無機質な空間で観られるためのものではないだろうに、ということです
特に私の好きな日本の絵は、床の間、襖や屏風として履物を脱いで座った状態で目に入るもので立った状態で見るのは本来の良さから欠けるものもあるのでないか、と
どの展覧会や常設展も閉館30分前になれば、他の鑑賞者も少なくなり、人目を忍んでしゃがんで見ることでなんとか願望を満たすこともしばしばありましたが、
現在開催中のアーティゾン美術館の展覧会では、ある作品を畳の上に座して堪能することができました
円山応挙「竹に狗子波に鴨図襖」江戸時代(18世紀)
作品を保護しつつ、大勢の人に見てもらうには現状の展示方式がベストは理解しているものの、
年に1回くらいは好きな作品を本来の空間で見られたら幸せなのにと思ってしまうのでした